お念珠・・・
仏教で仏様を拝むときに手にかけて使ったり、念仏やお経を唱えるときに何回唱えたのかを数えるために用いる仏具です。
「珠数」「年珠」「念誦」「誦数」と呼ぶ場合もあります。
日本だけでなくチベット、中国、モンゴルなどでも使われています。
【お数珠の起源】
3500年以上も前からある古代インド バラモン教(ヒンドゥー教)の聖典に「連珠」という記述があり、これが起源という説があります。
日本には百済から仏教の伝来538年(または552年)とともに伝えられ、天平19年(747年)の法隆寺の資材帳や大安寺の資材帳にも記載されています。
正倉院や国立博物館に聖徳太子や聖武天皇が使ったとされる数珠が納められていますが、聖武天皇による東大寺献物帳には「国家の珍宝」として献納されたと記載されています。材質は金・銀・琥珀・真珠・水晶・琥珀などの貴金属や宝石類が使われており、当時は高級品で、一部の僧侶や貴族などしか持つことができない貴重なものでした。
平安末期から鎌倉時代にかけて一般庶民にも広く普及してきたそうです。
【どんな効果?】
如意宝珠のような除災招福の神力があるとされ
持っているだけで魔除けになるという功徳が備わっている
葬儀以外にも厄除け、お守り用のアクセサリーなどとしても人気のあるものになりました。腕に着けるものを腕輪念珠または腕輪数珠と呼びます。
数珠は持ち主と仏様を結ぶ縁をもたらすとされています。
また自身の分身ですので、自分だけのものを持って、貸し借りはしないようにしましょう。
【数珠の材質】
●木の実:金剛菩提樹・龍眼菩提樹・星月菩提樹・鳳眼菩提樹・天竺菩提樹
●天然石:水晶(千億倍の福があるとされる)・瑪瑙・翡翠・ガーネット・
カルセドニー・ラピスラズリ等
●香木:沈香・伽羅・白白檀(入手困難で希少)
●木:桜・桃・梅・紫檀・黒檀・縞黒檀・鉄刀木・生命の木
●その他:象牙・琥珀・珊瑚・真珠
ガラスやプラスチックの珠もあります
【108という数字の意味】
一般的に「煩悩の数」と言われています
人としての感覚「眼(げん)、耳(じ)、鼻(び)、舌(ぜつ)、身(しん)」
第六感(心の感覚)「意(い)」・・・6
感覚の受け取られ方 「好(こう)、悪、平」・・・3
「浄(きれい)、染(きたない)」・・・2
時間軸「前世(過去)、今世(現在)、耒世(未来)」・・・3
6×3×2×3=108 108の煩悩
数珠の持つ意味 護身、心願成就などが一般的ですが、煩悩を消すためともいわれる